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希望を追いかけて(ほんのひとこと)

  • 2025年10月15日
  • 読了時間: 5分

 トーハンと日販の返品協業がはじまったようで、小社にもトーハンから日販の注文品の返品が返ってきている。返品伝票が、トーハンの形式になっており、それに日本出版販売、日を○で囲んだマークがついているのだが、かなり紛らわしい。もっと分かりやすくならないものだろうか。誤って、トーハンの返品として伝票入力をしてしまいそうになる。日販の返品伝票はこれまで通りにきているのだし。


 あと、今回から、日販の返品伝票が入っています、くらいの連絡をしてもいいと思うのだが、そんなことさえなかったと思う。いつ頃から順次にというお知らせはあったとはいえ、受け取る側への配慮がまったくないように思える。


 返品運賃なども、これまでと同様のはずなので、注意が必要だろう。いつのまにか間違えてかわっていたりするかもしれないから。


 日販の委託のWeb申し込みは、煩雑で特定の担当者がいない版元には負担が大きいように思える。ただひとつ良くなったことは、委託配本先が分かるようになったことだ。これまで、配本リストをとるのに、6000円だか7000円がかかっていたと思う。これだけは、改善されたようだ(トーハンも同じようにしてほしい)。


 ただ、トーハンもそうだが、Web上での書店からの申し込みというのは、本当に機能しているのだろうか。毎日、数百点の新刊がでている。これを書店担当者がすべてチェックなど出来るとは思えない。大手版元の新刊を追うだけでも精一杯ではないだろうか。また各棚の担当者がみているかどうかも分からない。


 結局、いままで通りにFAXで新刊情報を書店に届けるしかないようだ。あるいは営業担当者が直接店頭にいくしかない。


 何かちぐはぐな気がしてならない。



 また、出荷から書店に届くまでにどれだけの日数がかかっているのかなど、小社などでは分からない。ときおり、「何日の注文は出荷していますか」と書店さんから問い合わせがくる。「取次には何日にいれました」と答えるのだが、いつ着くのかはまったく分からない。せめて取次搬入日が何日なら、何日には確実に書店に届くぐらいのことは、言えないものだろうか。もちろん地域による違いもあるだろうが。これでは、アマゾンなどのインターネット書店が利用されるのも無理はないかもしれない(ただ、アマゾンなどは送料無料としたりするので、これはフランスなどのように、送料をとらないのは実質値引きなのだから違法とすべきであると思うのだが。既存の書店が圧倒的に不利になっているから)。



 一部のコンテンツ産業をもっている大手版元以外、取次、書店も含め厳しい状況が続いていること明らかだろう。なにか特効薬があって、この状況から抜け出ることができるなどということもなさそうである。


 しかし、大手から零細まで版元をかかえ、それぞれが、出したい本を出せていくということが、今、本当に重要なことのように思える。とりわけ第二次安倍政権以降の、新聞、テレビの凋落は目に余るものがあり、それは現在も変わらない。時の権力に寄り添うような報道番組、ワイドショー、新聞も発表をそのまま追認するかのような記事ばかりが目立つ。記者会見での、つっこみのない質問、答えにならない答えをそのままに、それ以上は追求しないなど、第四の権力などと言われていたことが冗談のように思える。


 こうした中、もちろんヘイト本やよいしょ本を出す版元もある。しかし、大から小までの版元が、頓着なく、出したい、読者に届けたいという本、時の権力に真っ向から批判を浴びせたりする本、腐敗を暴く本を出せていることは唯一の救いなのではないか。そして、それを流通させ、書店もそれを並べて読者に届けてくれようとしているのだから。


 小社も人文社会・美術系の出版物を長年(もう長年といってもいいぐらいになった)刊行してきた。専門書、学術書がほとんどだ。それを通じて現在の問題をいかに捉え、何を考えていかなければならないのか、そしてどうすれば少しでも、よりよい社会の実現が可能なのかなど、学生さん、一般読者とともに歩んできたつもりであったし、これからもそうでありたいと思う。まわりの版元のみなさんジャンルはそれぞれとしてもそうだろうと思う。


 しかし、ここ十数年を振り返ると、いったい何をやってきたのだろうかと、落胆せざるをえない。なにか逆方向に社会も時代も進んでいるように思える。



 誰の目論見かは分からないが、あるいは文科省の無能のせいか、研究者がまともに研究できる状況が失われていっている。ノーベル賞受賞者が口をそろえて、こんなやり方では、どんどんダメになると言っているにもかかわらず、なんとかファンドやら、集中投資みたいな、まるで、株式投資か、宝くじでもやっているような予算措置をしている。これでは、理科系も文科系も、地道な基礎研究などできるわけがない。数年後には、その付けがまわってくるに違いない。



 希望のない話になってしまった。希望は実現しないからこそ希望なのだが、薄もやのなかの希望を追いかけていかなくては、希望は消えてしまうだろう。先に書いたように、唯一出版業界だけが、まだ、第四の権力としての存在感を示し、希望を追いかけていると信じたい。そのためにも、出版業界は、今の苦境を乗り越えていかなければ。淡い希望に終わらないことを望むばかりである。


●出版協理事 石田俊二(三元社



2件のコメント


Utkarsh Arora
Utkarsh Arora
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Suman Sharma
Suman Sharma
2025年10月15日

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