
じゃない写真
現代アート化する写真表現
渡部さとる/著
定価 2,400円+税
四六判・並製・314頁
ISBN 978-4-87262-710-7 C0072
2020年1月24日発行
タイトルの『じゃない写真』は、「こんなの写真じゃない」からきています。 1839年に写真は発明されました。すると、人々に物事をリアルに伝えるという役割を、写真は絵画から奪いました。そして近年、今度はその役割を写真は動画に奪われようとしています。 しかし役割から解放された写真はむしろ自由になり、一つの表現として、生き生きとその姿を大きく変化させようとしています。それは今からちょうど100年ほど前、絵画の姿を大きく変えたキュビスムやフォビスムなどの動向によく似ています。 ここ数年、美術館やアートフェスティバルで展示される写真表現は、インスタレーション作品が増え、従来の写真表現の枠組みでは理解できない作品が多くなりました。 本書は、複雑化する現代写真の動向を、写真家である著者の経験に基づいて面白おかしく書かれたコラム集。「わからない」から始まる写真論です。
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